登録講習計算問題の練習-作業環境測定士-

作業環境測定士・第2種共通科目

問題について

作業環境測定士・第2種共通科目の登録講習を受けた際のテキストに練習問題があります

実際に修了試験にも同じような問題が出題

やり方を忘れないうちに記載しておこうと思います

問題はこんな感じ

これは私が似たようなものをExcelで作りました

流れとしては

①相対濃度を求める

②質量濃度を求める

③幾何平均&幾何標準偏差を求める

④1日測定とした場合の幾何平均&幾何標準偏差を求める

⑤第1評価値&第2評価値を求める

⑥管理区分を決定する

といった感じです

相対濃度を求める

相対濃度の単位はcpmです

cpm=count per minute

つまり、1分間当たりのカウント数です

測定値と測定時間は自分で測定した際のデータで、試験ではあらかじめ与えられているはず

単位(cpm)をみると一目瞭然だが、測定値(count)を測定時間(min)で割ると相対濃度が求められます

count/minの形

測定点1は、測定値が10countで測定時間が2分

相対濃度は10/2で5(cpm)となる

質量濃度を求める

質量濃度(mg ・ m⁻³)は質量換算係数(K値)と相対濃度(cpm)を使用する

質量換算係数は予め与えられているはず

単位に注目するとこちらも一目瞭然

質量濃度(mg ・ m⁻³)の単位の形にするには、

K値 25×10⁻⁴(mg・m⁻³・cpm⁻¹)に相対濃度(cpm)を掛ける

測定点1の場合、相対濃度が5(cpm)なので

25×10⁻⁴(mg・m⁻³・cpm⁻¹) × 5(cpm) = 1.25×10⁻²(mg ・ m⁻³)

となります

①と②はこんな感じ

ちなみに1.25E-02 = 1.25×10⁻² = 0.0125 で表記方法が違うだけです

幾何平均&幾何標準偏差を求める

まずは相対濃度(cpm)の幾何平均を求めます

1つずつlog(5)=0.699とメモして10個分の数値の平均を取る

真数にするのもいいですが、使っている関数電卓によっては1発で幾何平均を出せる機能がある

そちらの方が、試験の時間を有効利用できるのでおすすめ

普通に幾何平均を出す方法は

「log」を押す

「5」を入力

「=」を押す

10個のデータをすべて出して平均値を出します

その平均を「10^( )」の( )に平均値を入れて真数にします

表で幾何平均(M₁) (cpm)は3.94になる

幾何平均(M₁) (mg・m⁻³)はcpmのように10個のデータから出してもいいし

いま出した幾何平均(M₁) 3.94(cpm)にK値25×10⁻⁴ (mg・m⁻³・cpm⁻¹)を

掛けても同じ値になる

幾何平均(M₁) (mg・m⁻³)は9.84×10⁻³

幾何標準偏差(σ₁)は1.21

ちなみに幾何標準偏差(σ₁)の計算式での求め方は覚えていない、というかわかりませんすみません

私はCASIOの関数電卓でしか出せません

同じメーカーの関数電卓であれば他の記事もご参考ください

1日測定とした場合の幾何平均&幾何標準偏差を求める

幾何平均(M)は1日測定の場合は、幾何平均(M₁)の値をそのまま使えますので

幾何平均(M) 3.94(cpm)

幾何平均(M)  9.84×10⁻³ (mg・m⁻³)

幾何標準偏差(σ)は logσ=√(log²σ₁ + 0.084) で計算する

画面は統計計算モードの計算画面

logσ=0.301

σ=2.00

となります

第1評価値&第2評価値を求める

第1評価値は log EA₁= logM + 1.645logσ で計算する

素直に関数電卓で計算しますが、

評価値は(mg・m⁻³)で比較するので、幾何平均(M)は(mg・m⁻³)の値を使います

log EA₁=-1.512

1評価値 EA₁=3.08×10⁻³ (mg・m⁻³)

第2評価値は log EA₂= logM + 1.151log²σ で計算する

log EA₂=-1.903

第2評価値 EA₂=1.25×10⁻² (mg・m⁻³)

表はこんな感じになります

管理区分を決定する

さて、第1評価値と第2評価値が出たところで管理濃度と比較して、A測定の管理区分を決めます

管理濃度 E = 0.233 =2.33×10⁻¹  (mg・m⁻³)

第1評価値 EA₁=3.08×10⁻³ (mg・m⁻³)

第2評価値 EA₂=1.25×10⁻² (mg・m⁻³)

第1評価値と第2評価値ともに管理濃度より低いので、

第1管理区分

B測定を行っていて

相対濃度が120(cpm)だった場合、質量濃度は3.00×10⁻¹となります

測定値3.00×10⁻¹が管理濃度より高く、管理濃度の1.5倍よりも低いため

管理区分は2となります

A測定とB測定を考慮すると今回の測定では

第2管理区分

実際の登録講習で配布される資料にも練習問題があるので

何度か練習しておけば修了試験も余裕でしょう

関数電卓の操作には慣れておく必要があると感じた

講習前に練習しておくことをお勧めします

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